就職の機会や、転職の機会によく目にするリクルートなどの人材業界ですが、具体的に何を行っている企業か学生でイメージを持つことができている方は少ないと思います。
就職先としても人気の業界であるため、この機会に人材業界が何を行っているのか理解を進めていきましょう。
人材業界の仕事とビジネスモデル
人材業界には大きく4つの仕事内容があります。
- 人材派遣
- 人材紹介
- 求人広告
- 人事コンサルティング
それでは一つずつ何を行っているのか簡単に説明していきます。
人材派遣は、仕事を探している人と企業をつなぐお手伝いをしています。
分かりやすく説明すると、例えば、あなたが仕事を探しているとして、人材派遣会社に登録すると、その会社がたくさんの企業とつながっているので、あなたの希望やスキルに合った仕事を見つけてくれます。
その会社が見つけてくれた仕事は、一定期間だけその企業で働くことになります。
その間、給料や福利厚生などのサポートは、人材派遣会社から受けることになります。
企業側も、人を雇う際に直接採用する代わりに、人材派遣会社を通して派遣スタッフを雇います。
派遣スタッフが働く期間に、人材派遣会社に手数料を支払います。
派遣スタッフは数ヶ月ごとの契約更新をしながら、その企業で働くことができます。
人材派遣会社のスタッフは、派遣中のサポートや面談なども担当します。
企業への紹介ですが、間にさらに人材派遣会社が入ることがあり、中間の手数料を取る様なビジネスモデルも多いのが現状です。
人材派遣会社は、仕事を探している方が新たなキャリアを見つけるお手伝いをしています。
就活中や現在の仕事に不満を抱えている方々にとって、非常に有益なサポートを提供しています。
自分のキャリアや将来の展望を考える方に登録してもらうことで、求職者のスキルや希望に合ったマッチした仕事を提案します。
人材派遣会社は、企業との面接日程の調整や仕事の詳細な情報を提供しています。
そして、もし求職者がその仕事に採用されたら、企業から人材派遣会社に報酬が支払われる仕組みです。
この業界のスタッフは、求職者と面談を行ったり、企業からの求人情報を収集を行い、最適なマッチングを見つけることに力を注いでいます。
求人広告は、就職や転職を考えている人たちが仕事を見つける手助けをする広告です。
これは、インターネット上のサイトや求人誌などで見かけるでしょう。
企業が求める人材を見つけたいとき、求人広告会社に相談をし、その会社が運営する求人情報を使って広告を出すことで、企業が求職者にアピールすることができます。
広告料金は広告の掲載にかかる費用で、応募や採用の成否に関わらず支払う必要があります。
求人広告会社は、インターネットサイトや雑誌、新聞など様々なメディアを使って求人情報を広告をします。
新聞広告や求人雑誌など紙媒体の場合、求職者は広告を見て企業に直接問い合わせて選考を受けることが一般的になります。
人事コンサルティングは、企業が抱える採用や育成、人材の定着などの問題を解決するお手伝いをする仕事です。
人事コンサルティングは、HRTech（ヒューマンリソーステクノロジー）などとも呼ばれ、企業の人事部に対し、人事システムや人材育成・研修サービスを提供するのが基本的な役割です。
企業の方針によって、単なる助言だけでなく、企業内で人事と一緒に働きながら改善を図る場合もあります。
この仕事では、企業からコンサルティングに関する費用をいただきます。
この業界では、人事や労務に詳しい専門家や経験豊富な人々が集まっています。
人材業界の今後はどうなる？
最近の人材業界は、コロナウイルスの影響や労働人口の減少などで、人材が不足している状況が増えています。
特に、技術系の仕事やエンジニアなどの人手不足が深刻な問題になっています。
技術やエンジニアの分野では、DX（デジタルトランスフォーメーション）など新しい技術の導入が急がれているため、エンジニアなどの人材がますます重要視されています。
それに加えて、人口の高齢化に伴い、医療や介護がますます重要になっていく中、医療や介護の分野でも今後ますます需要が増えていく見込みです。
常に世の中のニーズは変わり続けるため、そこを正確に捉える能力が必要不可欠になってきます。
人材業界はこんな人が向いている
人材業界で活躍するために必要な特徴としては、以下のようなものがあります。
- 人への関心が強いこと
- 成長意欲が高いこと
- 高いコミュニケーション能力
- 企業を理解する力
- 信頼関係の構築能力
- 多様な人脈を築く能力
人材業界では、求職者やクライアント企業とのコミュニケーションが重要です。他者との関わりを楽しむことができる人が向いています。
人の転職や成長をサポートする仕事なので、自分自身も常に成長し続けたいという意欲が大切です。
求職者やクライアント企業との円滑なコミュニケーション能力が求められます。
相手の考えやニーズを理解し、効果的に伝える能力が必要です。
求職者とクライアント企業の間で信頼関係を築くことが重要で、信頼関係があれば、良いマッチングを実現しやすくなります。
企業の仕組みやビジネスに関する理解は、求職者に適切な情報を提供するための土台となります。
たとえば、求職者がどのようなスキルや経験を持っているのかを把握し、それがどの企業でどのように活かせるかを的確に伝えることが求められます。
企業が抱える課題やニーズに合った人材を紹介するためには、その企業のビジネス状況や業界の動向を把握することが不可欠です。
そうした企業理解を基に、求職者にとって適切な情報を提供し、ベストなキャリア選択をサポートすることが人材業界の重要な役割なのです。
様々な業種や職種のクライアントとの接点を持つことで、新たな情報や機会を得ることができます。
人材業界では、これらの特徴や能力を活かして、求職者とクライアント企業のニーズに応えることが重要です。
自分自身の成長と共に、他者のキャリアや企業の発展をサポートする仕事であり、やりがいを感じられる業界だと言えます。
