留学生で、ボスキャリや就職を控えて自己分析をする方は多いのでは無いでしょうか。
自己分析をすると、自分のことを更に理解できるだけではなく、企業に対しての自分の強みを言い当てることができる様になります。
留学生だからこそ「英語」以外の強みをしっかりと理解して、面接対策をしっかり行うことで、周りの留学生を抑えて自分をアピールすることが必要になります。
実際ぼくも面接官として多くの新卒採用を見ている中で、ボスキャリは特に、ちゃんと対策をするだけで他の学生との差が大きいことを感じています。(みんながちゃんと対策をしていないが故に)
そこで今回は、留学生に向けての自己分析の方法を教えていきます。
NG例:自己分析の本をとりあえずやってみる
自己分析を始めようとする時に、とりあえずKindleで「自己分析」に関わる本を読むことは留学生におすすめしません。
世の中に自己分析の本は数多くありますが、留学生に理解してもらいたいポイントは実はそんなに多く無いんです。
本を読むにしても「何を見つけるために自己分析をするか」は必ず意識するようにしてください。
そこで意識していただきたい点はたったの2つです。
- 自分の好きなことってなんだろう
- 自分の強みってなんだろう
この二つを理解するだけで、就職や今後の留学生活の悩みの多くが消え、モチベーションを持った生活が送れるはずです。
それでは具体的に「好きなこと」「強み」を理解していく方法を教えていきます。
何で「得意なこと」も探すの?
よく「好きなことを仕事にしよう」とは言いますが、就職の場においては、みんなが自分の働きたい企業を受けています。
そこで何で差別化ができるかというと、好きなこと&それを行うのが得意、という分野を見つけることができれば、面接においても自分が適していることをアピールすることができ、働きながら自分の特技を活かすことができるのです。
自分の「好きなこと」を見つけよう
好きなことを早速見つけていきましょう。
分厚い本や、テンプレートは用意せず、まずは紙とペンを用意しましょう。
紙が用意できたら、頭に浮かぶ自分が好きなことを書き出して見ましょう。
意外とスラスラ出てこないので、5つも出れば良い方だと思います。
もし考えることが難しかったら、以下の質問に答えながら考えてみてください。
- 十分にお金がある状態でも、お金を出してでもやりたいことってなんだろう
- 長時間やっても苦にならないことってなんだろう
- 誰かに言われなくても、自然とやっていることってあるかな
- 誰かに〇〇好きだよねって言われた機会があるかな(聞いてみるのもアリ)
- どんな人をかっこいいって思うかな
メモを書く場合には、記載したことに関係あることから、他のアイデアが思い浮かぶこともあるので、マインドマップ的に広げていくのも良いでしょう。
何より大事なのが、迷わず頭に思い付いたことはドンドン書いてみることです。
例: ぼくの場合だと一番最初に映画学部であるので「動画編集」が思い浮かびました。 あとは長期休みはバックパッカーに行って色々な国を見て回るのも自発的に1人でもやってました。 留学期間中の楽しみとしては毎週末友達の家に集まって飲み会をやることも好きでした。
好きなものがある程度書き出せたら、書き出したことに共通点が無いか探してみましょう。
共通点で好きなものを括ることで、抽象化した一段階深いレベルで好きなものを把握することができます。
共通点を探すことで、自分でも気づいていない新しい好きなものの特徴に気づくことができるかもしれません。
例: ぼくの例で考えてみると(わかりやすくシンプルに考えています)動画編集から、昔物理部でロボットを作っていたこと、学生時代はブログの執筆をひたすらしていたことが思いつきました。更に思い返すと小さい頃はずっと折り紙や切り絵、お絵描きをしていた子どもでした。 つまり「何かものを作る」という行為を好きだと思ってやっていたことに気づきました。 またバックパッカーや友達と将来の話とかをするのは、常に新しいものや環境にワクワクすることが自分の日々のモチベーションになっていることに気づけました。
ここまではシンプルに自分の思うままに書き出して、それをカテゴリにまとめるだけなのでスムーズにできたのでは無いでしょうか。
できなかった方は普段から「自分が好きなもの」を頭の片隅に置いた状態で生活するだけでも多くの発見が見つかるはずです。急がずに自分がちょっとでも「楽しい」「好き」と思えるものを見つける習慣をつけていくと良いです。
そして最後のステップでは、グループ化したものを「何でそれが好きだと思うのか」っていう潜在意識レベルで考えているところまで掘り下げていきます。
掘り下げて考えるほど、好きなものの根本からやりたいことを考えることができるようになります。
難しいと思うので例をとりながら説明していきます。
「ものつくり」が好きと1つを取ったとしても、好きな理由は人それぞれです。
作ってる時間が夢中になってしまうのが好きな人もいれば、何かを作った後のリアクション、誰かと相談しながら作るのが好きな人、等様々な理由が考えられます。
そこを掘り下げることで、単純に職業、としてだけではなく「どういう仕事・働き方」をしたいか、に転換できる、潜在意識として考えている好きな理由、が見えてきます。
そのためにグループ化された好きなものについて、「何でそれが好きなの」「何で?」を繰り返して、掘り下げて考えてみてください。
この作業は普段何気なく好き、と呼んでるものを言語化するプロセスなのでとても難しいステップですが、コアに考えている言葉を見つけられた瞬間、心が軽くなるのを感じるはずです。
また就職をしていく中で、職種を決める、とかでは無い、ブレない「軸」というのを見つけるのにも大きく役に立ちます。
例: ぼくの場合は、ものづくりが好きな理由は「自分がしたことで誰かが喜ぶところを見るのが好き」というのが大きくて、考えてみると、普段からサプライズ好きだったり、家族旅行では家族のしたいことが優先された方が幸せ感じることが多い等、自分がどういう時に喜びを感じるのかを理解できました。 また何かを頑張る時に、仲間と一緒にずっと夢を追い続けることができる環境に身を置くことが、安定した環境よりも元気でいれるタイプであることも理解しました。 普段から目標を設定していた方が、何も設定しないよりストレスが無いことに気づいたのは、私生活においても考え方が変わりました。
好きなものが見つかったら、次は「得意なこと」を見つけていきましょう。
自分の「得意なこと」を見つけよう
好きなことが見つかって、やりたい仕事が見つかった、と思うのはまだ早いです。
好きで向いてるなって思える仕事だとしても、同じ会社を受ける人の多くは「同じように好き」と思ってその会社を受けています(真面目に就職してる人であれば)
そこで好きなことに加えて「得意なこと」が加わることで、自分に適している仕事を探すことができます。
好きなことであれば何でも仕事にできるかと言うとそうではありませんよね。
分かりやすく言うと、切り絵が好きだけど、手が不器用では向いている、とは言えませんよね。
趣味であればもちろん誰の目も気にせずに好きなことをやれば良いですが、仕事になると「好き」に加えて「自分の持つ強み」を活かすことができれば、みんなが大変と思うことも、あなたは楽々やってのける場面もあることでしょう。
就職の面接でも、その企業が欲している働き手の能力に似合う、自分の強みをアピールすることができます。
強みを見つけるために、同様に紙に書き出すのはあまりおすすめしません。
何故かというと、自分の得意なこと、というのは案外自分で気づいていないことが多いのです。
そこで他の人と相対的に比べた場合に、自分にどこに強みがあるのかを調べる方法を紹介します。
- 仲の良い友達に自分の良いところ、強みを聞く
- ストレングスファインダー等で、分析から自分の強みを発見する
一つ目は就職をしている友達等を集めて、お互いの強みを言い合うことです。
恥ずかしく感じることも多いと思いますが、一緒にいる友達はあなたの「何か」に惹かれて一緒にいるのです。
その強みが仕事で活かせるものであった場合、その強みは仕事でものすごい強みを発揮するはずです。
自分だとどうしても特技に気付けない
ぼく自身、何かをやろうと思った時に「すぐに行動」する、やってみる精神は友達に言われるまで気づきませんでした。考えてみると自分が当たり前にやっていたことが、他人からするとハードルが高いことだったりするのです。
逆にぼくはその場の雰囲気を即座に盛り上げられる人を見て「凄いなぁ」って思いますが、本人はそこを自分の強みと思ってなかったりします。
他の人から褒められたことは謙遜しないで「あ、そこ自分の強みなんだ」って一度認めてみてください。
その強みは自分からすると凄くないことだとしても、それを苦労してもできない人もいるのです。
なので、就職の場では自分の強みを理解したら、それを仕事でこう活かしていくことが自分の強みです!と言えるだけで大きな武器になります。
ただし、今後の記事でも紹介しますが、その武器は、応募する企業が欲しがっている武器では無いといけません。
そのために複数個自分の強みは理解しておき、強みを企業によって使い分けられると良いですね。
どうしても友達と話すのが恥ずかしい、他にも色々知りたい、という方は「ストレングスファインダー」等で、数多くのデータから相対的に自分の強みがどこにあるのかを知る方法もあります。
質問に回答していくことで、その傾向からどういう特技を持っているのかを割り出す方式です。
強みを見つけたら、その強みを活かすべく、留学生活でその強みを更に磨いてみましょう。
行動力が強みなら、興味を持ったことにどんどんチャレンジをしていく、
コミュニケーション力が得意なら、多くの人の悩みにのったり、飲み会の場を盛り上げる役を買ったり、
それぞれの強みを活かして生活をすることで、強みを大きくすることができるだけでは無く、体験としても多くのエピソードが溜まっていきます。
面接時にどういう場面でその力を発揮したのか聞かれた際や、どんな質問が来ても自分の強みを含んだ話を引き出せる等、強みが自然と自分の口から出せるようになっていきます。
好きなこと、強みを持っている人間はそれだけで就職関係無く魅力的な人間に見えます。
自己分析をしていると自分の弱い部分も見えてきます。
しかし「弱みを何とか克服しなきゃ」と多くの時間の努力を割いてしまうのはおすすめしません。
なぜかと言うと、弱みはいくら頑張っても、それを強みとしている人には勝てないですし、克服したとしても「強み」として言えるまで成長するのは難しいです。
また弱みを見せないと、八方美人や、無理してる感じも出てしまうため、弱みは自分で弱みと受け入れる姿勢が重要です。
(ここは別記事で丸ごと書きたいくらいですが)
留学だと尚更、周りが自分の好き嫌いをちゃんと出す文化だったりするので、自分の強みをしっかりと理解して出していくのも良い機会です。
体験談: ぼくは社会人になっても、人と一緒に過ごすのは好きですが「カラオケ」とか「クラブ」で盛り上がるのが苦手です。 楽しそうに我を忘れて楽しめる人を羨ましく思ってました。 ただぼくが頑張ってそうしたところでやっぱり「無理してる感」が出てしまうし、それを楽しんでやってる人には到底届かないんです。 いじられキャラでその場を盛り上げられる人とかにも、ぼくは努力してもなれそうにありません笑 そこは受け入れて、他人が同じように羨んでいる自分の才能に目を向けると、自信も湧きますし、心が楽になります。
「好きと得意」が分かれば、やりたい仕事も見えてくる
ここまで好きの見つけ方と、得意の見つけ方を紹介してきました。
自分自身のことをよく知ることで、これまで考えもしなかった未来が見えてくることもあります。
自分の好きなことに目を向けて、その中で特技を活かせる環境を考えることで、初めからアドバンテージを持った状態で働くことができるし、その得意はみんなにとっても利益があります。
自己分析のやり方は少しわかってもらえたでしょうか。
大まかにはこの様な手順で自分に向き合うことが自己分析の目的で、他にも自分に関して知りたいことがあれば、目的を持って自己分析の本とかに取り組んでみるのも良いと思います。
次のステップとしては、自分の好きと得意を見つけた状態で「企業のことを知る」ということをやっていきます。
職種や働き方、企業からどういうことを求められているか、と自分を照らし合わせて、自分にあってる企業を選ぶことが大事です。
職業も知らないだけで自分とマッチしてる職業があるかもしれません。
自分を知ったからこそ、そのやりたいこと、を実現できる企業を見つけていきましょう。
また次の記事から面接官として活動しているからこそ言える、こういうことを期待してる、という部分も含めてお話していきたいと思います。